jidoutekina

感想はすべてネタバレ無双

最近きいてた20230602

ヨルシカ-『Make-up Shadow』
井上陽水トリビュートカバーのやつ。こないだたまたま聞き返したらすごい今の季節っぽくてよかった。
同じ「サマーシャドウ」でも井上陽水が熱帯夜っぽい、ぜんぜん爽やかではない、濃く深い影と湿度だけど、こっちは青空に影が差してる感じで。違いが面白い。
井上陽水の歌詞は意味がまあわかる歌詞も意味わからん歌詞もひとしくこちらを突き放している印象で、そこが聞き心地が良いなと思う。

 

藤井隆-『Quiet Dance feat.宇多丸
藤井隆eternal状態
四谷見附の迎賓館で、異国の大使が別れ話してるカップルを見て若いなバカだな~と思ってるって歌詞らしくて、その歌詞も好きだし、ちょっと懐かしめのイントロとか、フラットな温度の哀愁とかも好き。

 

タニタツヤ-『Rapport』

BLEACH千年血戦篇の二期が楽しみ過ぎて…。作品の大ファンっていうより、千年血戦篇アニメの「BLEACHっていいよな…と信じている力」みたいなのがすごい楽しくて好きだった。この曲はアニメの方の曲じゃないけど、いつ聞いても「BLEACHのことが好きすぎだろ」と思う。BLEACHを歌の形に結晶化したみたいな曲。
あとなんか曲調がすごい自分が通ってきた音楽の感じがしてつい聞いてしまう。

千年血戦篇の新しいPVに「読者がBLEACHのどこを面白いと思ったかを尊重してもらえている気分」みたいにコメントしている人がいて、この曲もそういう印象がある。そして、おそらくファンにとってものすごく明確で代えのない「ここが面白い」をひとつ確立させているというところが、BLEACHのすごいところなんだろうな…と思う ほぼBLEACHの話してるなこれ

 

IVE–『Kitsch』

歌詞にびっくりして、たぶん歌っている心自体は、いい意味で普遍的な、いつでも歌われてきたことなんだけど。
あーそれを今生きている言葉でいうとこうなるんだな、という感覚がすごくあった。その感じが好き。
なんだろうな…DMとかootdみたいな言い回しってよりも、自分と周囲との距離の感じ方みたいなところ。
「私が踊るダンスをみんな真似して踊る」「毎日あなたのアルゴリズムに私が浮上する」は明らかに『そう』だし、反面の「甘い言葉の後ろに隠されたあなたの意図通りにはついていかない」「あなたの人生じゃないのに小言をいわないで」がかなり今っぽい煩わしさな気がする。
周囲にわさわさと他者がいて評価してくる世界、10代っぽく、現代っぽく、だからこそ「私たちだけの自由なNineteen's kitsch」っていう…
このへんも怒りとか解放ってほどの強烈さじゃない、自分も勝手に言ってるだけ感あるのも好き。

 

THE BACK HORN-『冬のミルク(Rearrange)』

TwitterのRTで知ってウワアーー!?になり聴いてまたウワアーーになってしまった。
BACK HORNでいちばん好きな曲。思春期にメッチャ聴いてたバンドでもあり、ウワアーー!になる。
夜明けの海沿いの道を、大事に思っていたものから逃げ出すみたいに走っている曲で、その焦燥と寂寥と息苦しさと情がすごく好き。
リアレンジで出る、ひんやりした「どうにかできてしまった今からの追想」って感じも納得があってよかった。
サビの歌詞がすごく平易な言い回しなのが、むしろすごく必死な感じがしていいんですよね。