jidoutekina

感想はすべてネタバレ無双

Misskey 漂流記 覚え書き

せっかくだし触ってみるか~とちょこちょこいじっていたのでメモ。

インスタンス選択
選択基準は以下。
・用途が限定されていない
・ローカルタイムライン(そのサーバー内のものが全部出るやつ)がない
用途は、自分の場合だいたいTRPGの話なのかな?と思いつつ、一定してないので。TRPG用のサーバーもあったはあった。
ローカルタイムラインがないのは個人的に最優先したことで、これの有無でけっこう使用感が変わると思う。ない方が、その圏内で顔を合わせることなく、単純に場所を間借りしている感じでいいので…自分には合っている。村感・身内感がやだな~って人はそういうところを選んだらいいと思う。
結果選んだのが『みすほわいと』。作っている人がサーバー選択サポート記事を書いていて、それが分かりやすかったのもある。『隠れ家』とか『misskey.cloud』もよさそうだった。
参考:https://blog.nekozuki.me/nl72
https://mi.mashiro.site/

・登録後の設定まわり
なんかいろいろ設定できたからいろいろ触った。ただ触るべきところはたぶんそんなにない。
サウンド(読み込みとかの通知音が絶えないから)
・軽量化まわり(UIアニメーションとか切る)
これくらいじゃないかな…
参考:https://note.com/uta_ta/n/n90301db10227

・どう使うか
twitterの知り合いをサーバー問わず照会してフォローした。
あとはフォロータイムラインだけ見る。リスト作ったらそっちもカラム分けて見てもいいかも。
参考:https://wikiwiki.jp/gamelore-fun/%E4%BE%BF%E5%88%A9%E3%81%AA%E6%A9%9F%E8%83%BD
CSSいじればグローバルタイムラインも消せるらしい。

・機能まわり
ワードミュートがあるのがありがたい。ユーザーミュートもある。
サーバーの枠組みをほぼ無視して使う自分のスタイルだと、いくつかの機能はいっさい使わなくなる。機能が多いので個人的にはそっちのが楽かも。
「アンテナ」機能は面白いので使ってみたい。いまのところ使い方が思いついてない。
スマホからは、androidなので「Milktea」アプリを入れてみている。これも使い勝手はいい気がする。見やすい。

・総合的な使用感
ぼそぼそ書き込んだりフォロワーの書き込みを見れたらいい、というタイプなので、十分かなあという感じ。
ローカルタイムラインがないところだと(もしくはあっても使わないなら)
、サーバーに所属するというよりはアカウントの置き場を得るくらいの感覚で意外といけると思う。
なんかそこまで開けたとこでしっかり話したいほどじゃないんだよな~…みたいな話をするみたいなポジションにいい気がする。あと作者にエゴサされない感想を言いたいやつ。

 

『テスカトリポカ』読み終わった

佐藤究の「テスカトリポカ」ずっと気になっててやっと読めた!
めっちゃ面白くて、ぐいぐい夢中で読み進めてしまった。
血と暴力とドラッグが折り重なる凄惨な世界とアステカ神話の響き合いが想像以上にエネルギッシュで、コシモや幼いバルミロが夢中で聞いていたのもわかってしまう。
それでいてショッキングなだけではなくて、そこに精密にそれぞれの人生があって、絡み合って進んでいって…というところにいちばんドキドキした気がする。
最初のコシモ母の生い立ちから出会いのところですでに相当引き込まれたし……。


それぞれの信仰に対する帰結もよかった。
バルミロは狂信者なのか殉教者なのか、どっちとも言えるだろうけれど最後に自分だけの「神」を見る顛末はかなり好き。
生きていくには誰しも自分なりに辻褄合わせを設定する必要があって、合ってしまうことの恐怖と幸福が同居してる。
犯罪がうねりながら同時進行していく熱狂の中で、コシモとパブロのシーンがどれも静かでささやかで、叙情的で、それもすごいよかったな……。
最初にコシモが作ったナイフを見せてもらってステーキ屋に行くシーン、早朝のカヌーで話すシーン、どっちもかなり好きでした。


コシモは本当に魅力的なキャラで、鏡のような純粋さと恐ろしさがあって、でも寄る辺なくていい。
2m超えの怪力の大男でありながら小さな子供なんですよね。文章で見ると特に。
何度か出てくる時間に対する哲学(主体は時間で、それが体験している)もかなり好き。
アステカの謎めいた文化と血みどろの裏社会と身近な貧困がすべて「それぞれの人生」に結実していく物語は、たしかに「主体は時間」な気もする。
かなり死にまくって終わる話なのに、そういう積み重ねた人生の発露、叙情の昇華が綺麗で、読み終わりはなんか爽快ですらあり……
読めてよかったな~。面白かったです。

『氷の城壁』よんだよー

同じ作者の『正反対な君と僕』にハマったので、こっちも読んだ。
この作者の内省的な描写、やっぱすごくうまいな~と思う。登場人物にひとしく距離を置くようにしている、とコメントしてたのも納得がある。
絶妙に「あーあるなそういうの…」と思いつつ、ほどほどに分からん感もあり。
なんか、悪いだけの人も、悪いところのない人も極力ないようにしたい感じを受け、そこもよかったです。
こう…傷つけられた人間が傷つけないわけではないし、人の無神経さ・無配慮によって苦しんだ人が自分はそうしてないかと言われれば…みたいな。
けっこうそういうところで「ん?」となることが多いので、そこらへんの視点もちゃんとある感じが強くて嬉しかった。
その意味では熱川姉妹はもうちょっと深入りして見てみたかったかなあ。秋音ちゃんかなり好き。ファッションがカワイイ系なのもいいし。
キャラクターとしては秋音ちゃんと、あとはヨータがかなり好きなタイプで好きでした。大柄のんびりやさしい男子で…。
桃香も好き。主人公・小雪への心情もよかったし、恋で擦り減る描写もよかったし。
あんまり恋愛で対立するシーンってそれじたい好きじゃないんですけど、桃香小雪が嫌いだという描写は好きでした。逆にそれによって小雪というキャラもとらえやすくなるところがあったし。
正反対な~でも思うけど、キャラクターみんな自己分析と自己責任をしっかりやってて偉すぎるな…。
みんな偉すぎるから自信持って!って気分になってしまう。
一個ああ~わかるな、となったのは美姫の「陰口を裏で言われるよりは直接言ってくれと思うけど、自分もその流儀で素直に言おう!とすると不躾に人に圧力をかけてしまう」みたいなやつ…あれはすごいわかる。
恋愛ものでもあるんだけど、主題は人間関係による自己の見つめなおしなんだろうなあ。
クライマックスも小雪と湊の交際ではなくて、小雪が母親と話すところだと思うし。あの母親とのシーンはすごい好き。小雪母、作中もっともいそう度が高く……良かったです。

最近きいてた20230602

ヨルシカ-『Make-up Shadow』
井上陽水トリビュートカバーのやつ。こないだたまたま聞き返したらすごい今の季節っぽくてよかった。
同じ「サマーシャドウ」でも井上陽水が熱帯夜っぽい、ぜんぜん爽やかではない、濃く深い影と湿度だけど、こっちは青空に影が差してる感じで。違いが面白い。
井上陽水の歌詞は意味がまあわかる歌詞も意味わからん歌詞もひとしくこちらを突き放している印象で、そこが聞き心地が良いなと思う。

 

藤井隆-『Quiet Dance feat.宇多丸
藤井隆eternal状態
四谷見附の迎賓館で、異国の大使が別れ話してるカップルを見て若いなバカだな~と思ってるって歌詞らしくて、その歌詞も好きだし、ちょっと懐かしめのイントロとか、フラットな温度の哀愁とかも好き。

 

タニタツヤ-『Rapport』

BLEACH千年血戦篇の二期が楽しみ過ぎて…。作品の大ファンっていうより、千年血戦篇アニメの「BLEACHっていいよな…と信じている力」みたいなのがすごい楽しくて好きだった。この曲はアニメの方の曲じゃないけど、いつ聞いても「BLEACHのことが好きすぎだろ」と思う。BLEACHを歌の形に結晶化したみたいな曲。
あとなんか曲調がすごい自分が通ってきた音楽の感じがしてつい聞いてしまう。

千年血戦篇の新しいPVに「読者がBLEACHのどこを面白いと思ったかを尊重してもらえている気分」みたいにコメントしている人がいて、この曲もそういう印象がある。そして、おそらくファンにとってものすごく明確で代えのない「ここが面白い」をひとつ確立させているというところが、BLEACHのすごいところなんだろうな…と思う ほぼBLEACHの話してるなこれ

 

IVE–『Kitsch』

歌詞にびっくりして、たぶん歌っている心自体は、いい意味で普遍的な、いつでも歌われてきたことなんだけど。
あーそれを今生きている言葉でいうとこうなるんだな、という感覚がすごくあった。その感じが好き。
なんだろうな…DMとかootdみたいな言い回しってよりも、自分と周囲との距離の感じ方みたいなところ。
「私が踊るダンスをみんな真似して踊る」「毎日あなたのアルゴリズムに私が浮上する」は明らかに『そう』だし、反面の「甘い言葉の後ろに隠されたあなたの意図通りにはついていかない」「あなたの人生じゃないのに小言をいわないで」がかなり今っぽい煩わしさな気がする。
周囲にわさわさと他者がいて評価してくる世界、10代っぽく、現代っぽく、だからこそ「私たちだけの自由なNineteen's kitsch」っていう…
このへんも怒りとか解放ってほどの強烈さじゃない、自分も勝手に言ってるだけ感あるのも好き。

 

THE BACK HORN-『冬のミルク(Rearrange)』

TwitterのRTで知ってウワアーー!?になり聴いてまたウワアーーになってしまった。
BACK HORNでいちばん好きな曲。思春期にメッチャ聴いてたバンドでもあり、ウワアーー!になる。
夜明けの海沿いの道を、大事に思っていたものから逃げ出すみたいに走っている曲で、その焦燥と寂寥と息苦しさと情がすごく好き。
リアレンジで出る、ひんやりした「どうにかできてしまった今からの追想」って感じも納得があってよかった。
サビの歌詞がすごく平易な言い回しなのが、むしろすごく必死な感じがしていいんですよね。

TRPGいろいろシステムだらだら

数年ほどTRPGを高頻度で遊ぶようになって、いろんなシステムをやったので、振り返るやつ。どれも楽しかった。

ダブルクロス(3rd)
最初にやって一番やってる。
舞台としてのやりやすさをすごく感じていて、いろいろやれるというのもそうなんだけど、「現代日本」で「その世界のプロアマどっちのキャラもやれる」のが大きいかもしれない。
ファンタジーの素養があまりないので、現代日本はそれだけでやりやすい。日常の裏側で様々な異変があって、超能力があって、それに立ち向かえる…という構造、基本シナリオ想定がジュブナイルだったりとか…そのあたりが好きです。
だから王道シナリオをやると「あ~これこれ~」ってなれてかなり脳にいい感じある。定期的にやりたい。
戦闘システムはやりすぎちゃって客観的にどうこうの印象がない。ただ自由に組み込める要素が多い感じがあって、それは楽しい。イージーエフェクトとか、エンブレムとか、そういうちょこちょこキャラメイクにあると嬉しいやつがたくさんあって、そこも好き。
好きなシンドロームは…なんだろう。キュマイラかな……。「ハンティングスタイル」がやたら好きなエフェクトだし。最初にやったから思い入れが強いのもあるかも。
よく使っているのはオルクスだと思う。

シノビガミ
サイコロフィクションのシリーズはたしかこれしかやってないかな? 面白かったからインセインとかも気になってる。
これも話の型で色々できていいなと思っていて、あとはプライズの存在がやりやすいなと感じた。
特殊な何かの争奪、その秘密、という物語構造は普遍的で楽しい。
あとは感情を持っていると情報が共有されるという設定がなんか好きで、秘密を抱えた忍びが、だからこそなのかもしれないけど、共感であっけなくそんなことになってしまうのが面白い。
秘密については正直全然うまく頭使えてない感じはあるけど、驚かせたい気持ちがあんまなくて、察されても別にいいしな~と気楽にやっている。基本すぐバラしたくなっちゃうんだよなー。考えようと思うと無数に考えられるシステムだから、意図的に考えないといけない箇所を減らすのが、自分みたいなタイプには大事な気がする。
戦闘はプロットが面白い!し、難しい。使ってみて面白かった忍法は「誘導」と「天狗」かな……。誘導のフィールド変更楽しい。
流派は、データ的に使ってて楽しいのは斜歯忍軍の系列かなあ。まだ使ったことがないのが隠忍と比良坂で、ここはどっちもロール楽しそうで気になる。長耳と常夜のフレーバー好き。

トーキョーN◎VA
最近ぜんぜんやれてないけど、のびのびやれる世界観で好き。
アウトローっぽいキャラクターを露悪的でなくやれるのがいい。この露悪的にならない感じって意外と難しい気がする。
スタイルを三面で表すシステムは大好きで、他のやつでも「こいつはこれだよなー」とか言いたくなる。シャドウとキーがあるのがまたいい。
あと、情報がキーワードで広がる形なのも好き。これは周囲でも好きな人多い印象だし、分かりやすさと楽しさがあっていいよね。
好きなスタイルはタタラ・ハイランダー・マネキン・マヤカシ!基本このどれかを備えた人物像が好きともいう。
カードを使った判定も楽しい。オフラインで遊んだことないけど、このへん「オフっぽさ」あるのもワクワクするし。
データ組みはめちゃくちゃ難しく感じる!まったくわからん。でもアイテムがいっぱい付けられるのは楽しい。フレーバーテキストもアガるし、それだけでぐっと世界観の理解が進んで、文化史が感じ取れるのが嬉しい。

・銀剣のステラナイツ
イチャイチャできていいよねーこれ。親しい人とキャーキャーやるのが楽しい!ってやつで、実際楽しかった。またやりたい。
世界観がファンタジックなのがちょっと難しいんだけど、ある程度自由にいける感じだし。片方が武器になるコンビ、いいしな…。
戦闘システムの六面フィールドでやるやつが面白かった記憶がある。あとルルブデータそのままでいけるのもありがたい。

・獸ノ森
周りから合いそうとたびたび言ってもらってて、やってみたら実際かなり「自分に合う」世界観のやつで。すごい好き。
神秘があって、その上でプレイヤーキャラクターがあくまで卑小で、それでいて欲望に満ちた存在だというのがいい。
ネガティブな意味でない、ありふれたニュアンスで、そういうのをやれるというのが……自分にとってかなり魅力的に感じる。
貌しかり動機しかり、キャラメイクの根幹がその人の思想・思考なのも好き。
判定もすごい楽しい!やろうと思うとフィーバータイムみたいになったり、そこで大損したり、賭け感が強い。あれは独特の楽しさ。
制作系の行動はみんなでわいわい作っている感覚でやれて、それも楽しかったな。前にしたときはロール多めでしてもらったけど、ああいうのはRP少なくても絶対楽しい。またやりたい…!

・永い後日談のネクロニカ
TRPGをよくやるようになるよりずいぶん昔に、なぜかネクロニカのルルブだけを買って寝かせていた。
たぶん動画かなんかで見たんだと思うけど……当時はやる相手が一切いなかったので、ルルブ見て楽しんでいた。
荒廃した世界の旅、被造物の少女と創造主の父(父とは限らない)、死体操作能力、はじめから失われたものたち……と、ときめく要素ばかりで…。
遊べたときは超嬉しかったな~。
戦闘も楽しかった!コスト=行動値=再行動までの間隔と関わってくるのとか、マニューバを組み合わせたり壊したり…難しいんだけど、実際やってみると文面以上に見た目で理解できることもあって、すごく面白かった。
前に遊んだとき使ったやつだと「背徳の悦び」と「捕食者」使うの楽しかった。別のクラスやポジションでも遊んでみたい。

インセインとかケダモノオペラも気になるし、一回しかしてないネクロニカやけもりももっとやりたいな~。
書いていたらウオオッとなってきた。

ダブルクロスSSS「インビジブル・ファクトリー」買ったよー

ダブルクロスThe3rdEdition スーパーシナリオサポート「インビジブル・ファクトリー」を買ったので覚え書き!

内容はすごい参考になるし好きだった。でも表紙でdoubleのスペルミスするのはマジでやめなよ!!笑
ネタバレにならない感想だけ。追記でネタバレしつつ所感。

N市に現れたFHの特殊部隊と戦うシナリオ「インビジブル・ファクトリー」
表題作らしく、すごく王道ダブルクロスの味でよかった。これは遊んだらぜったい楽しいな。ヒロインとエネミーの造形をPCに合わせてアレンジしたりすると余計良さそうだし、その余地もけっこうある気がする。

ある全寮制の学園で起きた失踪事件を捜査するシナリオ「フラワーガーデン」
これすごい好き!やりたい。シチュエーションもいいんだけど、エネミーの造形や置き方が好きです。PCの幅を広げるために共学になっていると思うんだけど、アレンジしてカトリック女子校にしても雰囲気出そう。

電波塔“スカイブルータワー”を占拠したFHの企みを阻止する「シャドウリベリオン
意図として比較的サクッとやりつつ満足感得られるもの、というのだと思ってて、その作例として参考になるな~と思った。シチュエーションものとして。
これはヒロインとエネミーを造形をけっこう変えても成立するし、そのアレンジ幅で無数にやれそうなのがいい。電波塔占拠シチュぜったい良いしね。

絶海の孤島にある恐竜のテーマパークからの脱出を描くシナリオ「ダイナソーハザード」
ボ、ボンクラだー!あるあるB級パニックホラーをワイワイやれて楽しそう。ノリのいいPCPLあつめてアホな感じでやりたい。クライマックス前の判定の演出が楽しそう。

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「正反対な君と僕」がさ~

週末に「正反対な君と僕」を一気読みしていて、これがめちゃくちゃ良くて、夢中で読んじゃった。

ブコメとして楽しくてときめきつつ、高校生らしい悩みはリアルで、その個人差や向き合い方も心地よくて、キャラはみんな魅力的で…絵柄もすごいかわいい。主人公の鈴木の私服や髪型がとくにかわいくて見てて嬉しい。

あと、キャラクターごとの思考の違いと、その切り取り方がフラットなのがすごいなーと思った。考えすぎな奴や熟慮しない奴がいて、それぞれの答えへの辿り着き方は違っていてという動きや、そのどれにも同じだけの優しい目線を投げている感じとか、ああいうのはかなり難しい気がする。
東さんのエピソードが特に好きで、「なんとなくいい風に使われちゃうしそれに流されちゃって疲れる」もリアルだし、なによりその顛末が、そうしてきた人に会ってやり返す…怒りを表明する、ではなくて「ああ、今は別にそこ気にしないでいい環境なんだから勇気だそう」なのが良かった。
怒っていいのに…!って言った平くん(ナイス)がその後そう言ってよかったのかと悩んでたのも好きな塩梅でした。

 

そんで…作中に出てくる、山田くん(明るいお気楽陽キャ男子)×西さん(人見知り喋り苦手ゲラ女子)のペアがめっちゃ良くて…めちゃくちゃかわいくて!
たまに二人の様子が出る回は特にテンション上がって読んでしまう~。ときめく~。
恋愛ものって両片思い期間がとりわけモダモダしてときめくよねと思っていて、それもあるし。
山田くんの造形がめっちゃいい。明るくて鈍感でアホで元気な、さしてイケメンでもない男子というのがすでにいいんだけど、普通にノリでなんとなく恋愛経験はあるのもいい。そういう子がなんか自分にゲラってくれる大人しい女子の笑顔に惚れこんじゃうのもかわいいし…。
彼は自分の内面を理屈でとらえずに行動するキャラなので、モノローグが全然ない。フワフワの吹き出しもなかった気がする。必要な時はゆるキャラが第三者目線で解説する。それがすごい好きで、こう、山田くんの「本当に単純で素朴」という良さを保っていると思う。そういうのって内心を提示しすぎると違うじゃん。
それがドキドキ感にもなっていて、「あーっなんか西さんのことカワイイと思っている表情してる」とか「あーっさりげなく好意があふれているー」とかをこっちが気ぶりしてしまうんだな…。西さん側が「山田くんは私のこと好きなのかな…いや自意識過剰かな…いや…これは…!」ってモダモダするのも納得しかないし一緒にモダモダしちゃうよ。この「ほどほどに何考えてるかわかんないけど、好意は感じられる」感が、恋愛ものの男子として良すぎる。
好意の示し方がさらっとしつつ、相手のことすごくかわいくて気になってる感が強いのもいい…。
西さんもリアルさとかわいさのバランスがすごく良くて好き。美少女の友達といつも一緒にいる、地味目だけどよく見るとかわいい女の子っていうのが既にロマンだし、内気さ・話し下手加減はあるあるって思えるし、かといっていい子ちゃん過ぎないし。ゲラってツボってる笑顔やアタフタしてる様子がかわいくて、山田くんが気になるのわかるぜ…となってしまう。

修学旅行後にふたりでどっか行こうって話出てたので、その回が楽しみ過ぎる。どっか行こうって話すシーンもめっちゃときめいてよかったな…。